風のおとしもの。
友達
***
「もーすぐ試験だねぇ……ゆーうつぅ……」
美紀はがっくりと肩を落とした。
もうすぐ期末テストが始まる時期になった。
「赤点取ったらどーしよー!赤点とかマジやばいんだけど!やだー!」
「美紀、テストの度にそれだよね」
「だぁってぇ!今年の赤点は夏休みが潰れちゃうじゃん!二人とも大丈夫なの?勉強教えてよー!」
「そー言っていっつも集中力もたないじゃん」
「今度はもう大丈夫!絶対絶対大丈夫だから、お願いしますぅぅ」
美紀の哀願するようなこの上目遣いは何度目だかわからない。