風のおとしもの。
それからの放課後、私は高見さんと二人で勉強することになった。
「……雛乃って、やっぱすごいかも。こう、閃きというか、発想がこう……」
「?」
「や、うん。………」
英語の教材を開いて、私は出来る限り説明する。
文系の科目には少し自信があって、高見さんも私のノートや教科書を見て感心してくれて、褒めてくれた。
そこまではよかった。
そこまではよかったんだけど。
「あの……わかりにくかったでしょうか?」
「私が理解してないってのもあるんだろうけど……」
煮え切らない高見さんの返事。
やっぱり私の教え方は独特だったみたい。