風のおとしもの。



あっ。
あれは………。
図書室に行く途中、窓に寄り掛かかる村井君を見つけた。


「あ、村井」

「あん?」


高見さんが声をかけると、村井君は携帯から視線を離し不機嫌そうに言う。


「なんか用か?」

「別に。視界に入ったから」

「うぜぇ」


そう吐き捨てると、村井君は携帯をいじる作業に戻る。
高見さん、村井君のこと怖がってるわけじゃないんだ。
前に話した時はそうなのかと思ったけど、村井君とお知り合いなのでしょうか?





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