小学生がいる
はじまり
 上村静香がことの異変に気がついたのはアルバイトを終えた帰り道のことだった。

その日はなにかがおかしいと思ってはいても漠然としすぎていてあまり気にとらえなかったのだったが、アルバイトを終えた帰り道の踏切りで電車の通過を待っていた際に対面する向こう側にひとりの小学生がいることに気がついてはっきりと確信をしたのであった。

 静香はアルバイト先でもことあるごとに小学生がいたように感じていたが、アルバイトの最中ということで特別意識をしていなかったし、ただ単に偶然小学生が目に留まっただけのことかもしれないが、やけに小学生が目につくと思っていた。

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