ヒワズウタ ~チヒロ~

「あの・・・名前・・・どうして?」


「昨日、店長さんかな?
 そう呼んでたからさ」


「あ・・・あの」


今、私、耳も顔も真っ赤になってると思う。




顔が、熱っぽくて、視界が滲んでる。


「大丈夫?顔、赤いよ」



そう言って、私の頬に添えられた彼の手は、とても冷たかった。


< 29 / 56 >

この作品をシェア

pagetop