誕生日には花束を抱えて【完】
正平がサークル合宿から帰って来たら、告白するつもりだった。


病気のこと。


正平への、想い。


そして、たくさん思い出を作って、最期は正平の腕の中で――。


なんて、まるで悲劇のヒロインになった気分でいた。




重い病気に罹ったという自覚が、まだ、私にはなかったから。

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