誕生日には花束を抱えて【完】
その日の検査が終わり、病室に戻る途中、廊下に女の人がうずくまっていた。


「あの……大丈夫ですか?」


彼女の顔は蒼白で、私は慌てて看護師さんを呼びに行った。


「看病疲れね。点滴しましょうか」


看護師さんは彼女を車椅子に乗せて、どこかへ連れて行った。

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