誕生日には花束を抱えて【完】
<正平>
サークル合宿は、山中湖でのテニス――とは言っても、しょせん遊びサークル。
毎晩の宴会による二日酔いのためや、山中湖への散策などのせいで、テニスに参加する人数は減少する一方だった。
真面目に練習に参加していたオレも、帰る日の前日、小泉にそそのかされ、山中湖畔へ足を伸ばすことにした。
宿の近くのバス停まで来ると、ケイちゃんとサトちゃん(オレはフルネームを覚えていなかったが、みんながそう呼んでいた)もバスを待っていた。
「あら、2人も、ついに?」
オレたちに気づいて、ケイちゃんが冗談ぽく言った。
「ここで会ったのも、なにかの縁。一緒に行こうぜ」
いつものように軽いノリで小泉が2人を誘った。
サークル合宿は、山中湖でのテニス――とは言っても、しょせん遊びサークル。
毎晩の宴会による二日酔いのためや、山中湖への散策などのせいで、テニスに参加する人数は減少する一方だった。
真面目に練習に参加していたオレも、帰る日の前日、小泉にそそのかされ、山中湖畔へ足を伸ばすことにした。
宿の近くのバス停まで来ると、ケイちゃんとサトちゃん(オレはフルネームを覚えていなかったが、みんながそう呼んでいた)もバスを待っていた。
「あら、2人も、ついに?」
オレたちに気づいて、ケイちゃんが冗談ぽく言った。
「ここで会ったのも、なにかの縁。一緒に行こうぜ」
いつものように軽いノリで小泉が2人を誘った。