誕生日には花束を抱えて【完】
小泉はどんな女の子にも親切だったが、特にサトちゃんのことがお気に入りらしい。


サトちゃんに会うたびに「可愛いよな~」とオレに言ってくるのだ。


ちなみに、大学のそばの牛丼屋に行った時にも、店員の女の子を見て「あの子、いつ見ても可愛いな~」とつぶやくのだが。


「昼飯、ごちそうするよ」


お気に入りのサトちゃんと過ごせる、チャンス。


表面的にはさりげなさを装っていたが、小泉は、内心必死だ。


「そうね。4人の方が楽しそうだし」


小泉の願いは叶い、オレたちは4人で行動することになった。

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