誕生日には花束を抱えて【完】
湖畔に着くと、ボートに乗ろうということになった。
「小泉くん、一緒に乗ろ!」
サトちゃんではなく、ケイちゃんに腕を掴まれた時の、小泉――。
笑いをこらえるのが大変なほど、情けない顔をしていた。
オレはサトちゃんとボートに乗ったが、
「深見くんて、誕生日いつなの?」
「兄弟、いるの?」
「高校の時は、部活何やってたの?」
止まらないサトちゃんの質問に答えるのが精一杯。
オレは、愛と山本以外の女子と話すことに慣れていなかったのだ。
「小泉くん、一緒に乗ろ!」
サトちゃんではなく、ケイちゃんに腕を掴まれた時の、小泉――。
笑いをこらえるのが大変なほど、情けない顔をしていた。
オレはサトちゃんとボートに乗ったが、
「深見くんて、誕生日いつなの?」
「兄弟、いるの?」
「高校の時は、部活何やってたの?」
止まらないサトちゃんの質問に答えるのが精一杯。
オレは、愛と山本以外の女子と話すことに慣れていなかったのだ。