誕生日には花束を抱えて【完】
<正平>


冬休みの2週間、ほとんどの時間を愛と過ごした。


どちらかの部屋でDVDを観たり、買い物に行ったり。


毎日、抱きしめて、キスした。


オレに甘えてくる愛は、可愛くて、愛おしくて。




――今までの中で、最高に幸せな時間。




このまま、冬休みが終わらなければいいと思ったが。


「また会えなくなっちゃうね……」

「そんな顔するなよ。あと3週間で春休みじゃん。そしたら、ずっと一緒にいられるから」


寂しそうな愛に、優しいキスをして。


冬休み最終日、オレはアパートに戻った。

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