誕生日には花束を抱えて【完】
結局、私は受験をして、合格した。
合格発表の日の夕飯は、料理上手なお母さんの得意料理がたくさん並んだ。
そして、仕事が忙しく、ほとんど家で夕飯を食べることのないお父さんも、今日は食卓についていた。
それだけ、私の合格が嬉しかった、ということ……。
「入学手続きは、いつなんだ?」
「明日の正午までだって」
お父さんもお母さんも、上機嫌で今後のスケジュール確認をしていた。
明日の、正午まで――。
それまでに、伝えなければ――。
伝えられなければ――。
正平と同じ中学には、通えない。
合格発表の日の夕飯は、料理上手なお母さんの得意料理がたくさん並んだ。
そして、仕事が忙しく、ほとんど家で夕飯を食べることのないお父さんも、今日は食卓についていた。
それだけ、私の合格が嬉しかった、ということ……。
「入学手続きは、いつなんだ?」
「明日の正午までだって」
お父さんもお母さんも、上機嫌で今後のスケジュール確認をしていた。
明日の、正午まで――。
それまでに、伝えなければ――。
伝えられなければ――。
正平と同じ中学には、通えない。