誕生日には花束を抱えて【完】
Ⅰ.幼なじみ
小学6年生
<深見正平(ふかみしょうへい)>
小学5年から6年になる春休み、オレは風花市に引っ越してきた。
前の学校でミニバスをやっていたので、家の近くの小さな公園にバスケットゴールがあるのを発見してからというもの、毎日そこでシュート練習をしていた。
「――深見さんちの子でしょ?」
数日後、声をかけられて振り返った瞬間、オレは恋に落ちてしまった。
声の主は、めちゃくちゃ可愛い女の子。
満開の桜の木の下――まるで、舞い降りた天使のよう。
「私、神崎愛(かんざきあい)。深見さんちの隣りの家の」
その子は簡単な自己紹介をすると、
「私も小6なの。――よろしくね」
にっこりと微笑んで握手を求めてきた。
その笑顔は「天使」そのもの。
カ、カワイイ……。
小学5年から6年になる春休み、オレは風花市に引っ越してきた。
前の学校でミニバスをやっていたので、家の近くの小さな公園にバスケットゴールがあるのを発見してからというもの、毎日そこでシュート練習をしていた。
「――深見さんちの子でしょ?」
数日後、声をかけられて振り返った瞬間、オレは恋に落ちてしまった。
声の主は、めちゃくちゃ可愛い女の子。
満開の桜の木の下――まるで、舞い降りた天使のよう。
「私、神崎愛(かんざきあい)。深見さんちの隣りの家の」
その子は簡単な自己紹介をすると、
「私も小6なの。――よろしくね」
にっこりと微笑んで握手を求めてきた。
その笑顔は「天使」そのもの。
カ、カワイイ……。