誕生日には花束を抱えて【完】
1週間後。


「おっす」


オレの部屋に入って来た小泉の後ろから、


「おジャマしま~す」


愛と山本が顔を出した。


「途中で山本と会ってさ。山本がゲームには自信があるっつぅから、連れて来た」

「私の神業を見せてあげるわ」

「神業……ね」



さっそく、4人でゲームを始めた。


「も~、私、やめる」


初めてゲームをやったという愛は、あまりにも下手すぎてすぐにギブアップ。


対照的に、山本は超ゲームが上手くて、オレと小泉はその「神業」に思わず感動してしまった。


「師匠と呼ばせてくださいっ」


小泉は土下座までする始末。


「よろしい。弟子にしてやろう」



という訳で、それ以来、しょっちゅう3人でゲームをするようになった。


ちなみに、愛はその間、オレたちがゲームをしているのを見たり、本(マンガとか小説)を読んだりしていた。

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