誕生日には花束を抱えて【完】
……それなのに。
正平の誕生日から、1カ月。
正平と小谷さんは、まだ友達のまま。
「どうして小谷さんとつき合わないの? ……両想いなのに」
「おまえ、百合女受けるんだって?」
だけど、正平は私の質問を黙殺した。
「オレと一緒に、東高、行くんじゃなかったのかよ」
……どうして、今頃そんなこと言うの?
もう、私と一緒にいたくないんでしょ?
期待させるようなこと言わないでよ。
がんばって、正平のこと、あきらめようとしてるんだから――。
「東高は男子が多いでしょ。カレシのフリしてくれる人も見つけられそうにないし。だから女子高にしようと思って」
「言っとくけど、通うの大変だぞ。わかってんの?」
「それは大丈夫。百合女の近くにおばさんの家があるの。多分、そこから通うことになると思う」
正平のこと、あきらめる方法――。
私なりに考えたんだよ。
正平の誕生日から、1カ月。
正平と小谷さんは、まだ友達のまま。
「どうして小谷さんとつき合わないの? ……両想いなのに」
「おまえ、百合女受けるんだって?」
だけど、正平は私の質問を黙殺した。
「オレと一緒に、東高、行くんじゃなかったのかよ」
……どうして、今頃そんなこと言うの?
もう、私と一緒にいたくないんでしょ?
期待させるようなこと言わないでよ。
がんばって、正平のこと、あきらめようとしてるんだから――。
「東高は男子が多いでしょ。カレシのフリしてくれる人も見つけられそうにないし。だから女子高にしようと思って」
「言っとくけど、通うの大変だぞ。わかってんの?」
「それは大丈夫。百合女の近くにおばさんの家があるの。多分、そこから通うことになると思う」
正平のこと、あきらめる方法――。
私なりに考えたんだよ。