誕生日には花束を抱えて【完】
<愛>
正平と私は、一緒に歩く時には手をつなぐようになった。
ただし、商店街から家までの間はご近所の目があるから放しているけど……。
私は、正平が好き。
そして、正平も私を――。
温かい手が。
優しい瞳が。
それを実感させてくれる。
……でも。
高校生になって、3カ月。
私たちが「つき合っている」ことは学校中に知れ渡っていたけれど。
――好きだよ。
私が聞きたい言葉――。
正平の本当のカノジョにしてほしいのに、正平はそれを言ってくれなかった。
正平と私は、一緒に歩く時には手をつなぐようになった。
ただし、商店街から家までの間はご近所の目があるから放しているけど……。
私は、正平が好き。
そして、正平も私を――。
温かい手が。
優しい瞳が。
それを実感させてくれる。
……でも。
高校生になって、3カ月。
私たちが「つき合っている」ことは学校中に知れ渡っていたけれど。
――好きだよ。
私が聞きたい言葉――。
正平の本当のカノジョにしてほしいのに、正平はそれを言ってくれなかった。