ぴんく
「あ!家そこです!」
「ここか〜じゃ、潤ちゃんまたね」
このまま別れたくない。
そんな想いからかいつもの私じゃ考えられない言葉を発していた。
「…アド教えて…ください…」
言った後にものすごく後悔した。
だって大人の悠さんが女子高生の私なんかに教えるはずがない。
「…ん」
いきなり黒の携帯が私の目の前に現れる。
びっくりして顔を上げて悠さんの顔を見る。
「赤外線!」
悠さんは、そう言って微笑んだ。
嬉しくて涙が出そうになった。
急いで赤外線の準備をして携帯を差し出した。