愛があれば関係ない
「さっきから黙って聞いてりゃてめぇは人のこと汚ねぇ奴呼ばわりしやがって。ふざけんな!いつあたしが先生の弱味に付け込んだっつーんだよ!あぁ!?てめぇはその現場を見たっつーのか!?何も知らねぇくせにごたごた言ってんじゃねーよ!!」

あたしの怒鳴り声を聞いて、早紀(サキ)はビビってる。

あたしは高3の5月まで全国トップの暴走族、龍桜(リュウオウ)の総長をやっていた。
だがあたしの正体はばれてない。
だからこの女がビビってんのも当然だな。
ってか本性こっちなんで~♪
これから着飾らないで自分は自分でやってくんで。
だから多少口悪いかもしんねぇけど。

「ね・・・ねぇ・・・あなたは本当に美帆なの?」

「あぁ?いちいちうっせーなぁ。てめぇは人の顔も覚えられねぇ馬鹿なのか?」

「ごっごめんなさーい!!!」

早紀はそう言うと一目散に逃げて行った。

そして、この会話を聞かれたくない人に聞かれてしまっていたのだ・・・。
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