愛があれば関係ない
「先生。桜姫ってあたしだよ」

あたしはあっさり言ってしまった。

「だろうな。お前の雰囲気がどうも桜姫に似ててな」

「先生、あたしとあったことあんの?桜姫のときに・・・。」

「あぁ。何度もあるぞ。俺は龍桜の初代総長だし。」

「ふーん。・・・ってはぁ!?じゃあ何回も会ったことあんじゃん!!」

そう。
初代総長は月に5回は倉庫に来ていた。
でもあんま話したことがなかったからな・・・。

「まぁお前が桜姫ってことは結構前から知ってたんだよ。龍桜以外の奴は知らないみたいだけどな。学校ではおとなしいからな、お前。」

だっておとなしくしてないとばれるじゃん。
ばれるといろいろ面倒だしさ。

「んで、お前俺のこと好きなわけ?」

「え?あ、うん・・・」

うん・・・?
えっ、あたしうんって言っちゃった!?

「じゃあ付き合うか。俺もちょっと気になってたし」

え・・・先生があたしと付き合う!?

「ちょっと待って!それ、先生がばれたらクビじゃん」

「大丈夫だし。ここの理事長俺の親父だから」

「そーなんだ。・・・え!?りりりり理事長って確か龍さん(リュウ)!?」

あたしは昔から龍さんにお世話になっている。
先生の初代総長の親と知ったのは高2の秋くらいだけど。
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