最後なのだとわかっていれば~上~

真実

「昨日何してた?」
詩音が下駄箱に立っていた
冷たい目で俺を見る
「別に」
「相崎さんと会ってた?」
「何で知ってんの」
「二人が別れるとこみたの。何してたの」
歩いて行く俺の後ろをつく詩音
「普通に会ってた話してたそれだけ、悪い?」
「浮気」
そう言って自分の教室に入っていく詩音
「お前アイツと別れろ」
「何言ってんだよお前」
そう言ってきたのは雅
「いい噂聞かねーしアイツ…」
「何?」
「アイツゆずちゃんの事いじめてるよ」
「は?…」
何ソレ
「部活の中で…多分お前と仲良くしてるのが
ウザイんだと思う」
「嘘だろ冗談やめろ、第一お前どこでそれ」
「ゆずちゃん自分で泣きながら言ってた」
俺の頭は真っ白になる…
詩音が?あの優しい奴が?
「なかなか言わなくて問い詰めたら…お前にはいえなかった」
「まじかよ」
「アイツだけはやめろ、縁切ってくれ頼む…」
俺はおもいっきり走る
「詩音!」
そう言うと友達と話している詩音がこっちを向く
「お前相崎いじめてるの?」
いつもとかわらない屋上で…
「そう。」
まさかこの言葉を聞くなんて
「いじめって言っても自分の彼氏を守るため」
「なんだよそれ」
「私諦めないから。何年経ってもこんなにいい男居ないから」
「うざけんなよ!お前そんな奴じゃねーだろ」
「そんな奴だから今こうなの。別れてもいいよでも」
そう言って俺をにらみつける
「私、どんなに言われてもあなたは諦められない」
「俺はもうお前を絶対好きになれない」
「さぁ~?どうでしょう。春哉は必ず私に戻ってくる」
そう言って屋上をおりていく詩音
高校はいって始めての恋愛が終わった
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