最後なのだとわかっていれば~上~
悲しみ
「見っけた」
屋上で日向ぼっこしている俺の横に寝そべるゆず
「んだよ~」
そう俺はいい体勢を変えてゆずを抱きしめる
「ん~春哉苦しいよ~」
「いいじゃん誰も来ないし」
「そういう事じゃないし~…」
俺の頭をぽんぽんたたく
「痛いんですけど」
「私も苦しいよ」
「でもいいじゃん。愛情送ってんの」
赤くなり顔をうずめるゆず
ーガチャー…
静かにドアが開く音がする
みどりのシューズが目に入る
「え?」
立っていたのは…
「詩音?…」
そう俺が言うとゆずはハッとして俺を離す
「ごっごめん…」
そう苦笑いしてドアを閉め階段を降りる足音
「何で離した?」
「だって…恥ずかしくて」
「そう…」
女は難しいー…
家に帰れば静まる部屋ばかり
いつものようにソファーに座りお母さんの
置手紙を見る
[家に着いたら電話して]
携帯を出し母に連絡をするー…
「あっもしもし?」
「俺、春哉だけど」
「あ~…うんちょっと待ってて」
そう言って母の声が消える
電話の向こうで会社の人にあがりますと言って
走る足音が聞こえる
「ごめんごめん今仕事終わったからそのまま家帰るから
待ってて」
俺の返事も聞かず電話を切る
40分くらいで母が帰ってきたのが二回から分かった
「春哉座って」
母さんを見る前に目に入った人物
「え?」
「お母さん結婚しようと思うの」
整理できない頭
若い男の人が俺に頭を下げる
「向かいの会社の人で……高橋さんて言うの」
「高橋拓哉です…」
「あの…歳は?」
「えっと美和子さんと同い年です」
「若いっすね…」
俺はソファーに腰掛け母親が出した紅茶を飲む
高橋さんも緊張しているようでさっきからハンカチで
額の汗をふく
屋上で日向ぼっこしている俺の横に寝そべるゆず
「んだよ~」
そう俺はいい体勢を変えてゆずを抱きしめる
「ん~春哉苦しいよ~」
「いいじゃん誰も来ないし」
「そういう事じゃないし~…」
俺の頭をぽんぽんたたく
「痛いんですけど」
「私も苦しいよ」
「でもいいじゃん。愛情送ってんの」
赤くなり顔をうずめるゆず
ーガチャー…
静かにドアが開く音がする
みどりのシューズが目に入る
「え?」
立っていたのは…
「詩音?…」
そう俺が言うとゆずはハッとして俺を離す
「ごっごめん…」
そう苦笑いしてドアを閉め階段を降りる足音
「何で離した?」
「だって…恥ずかしくて」
「そう…」
女は難しいー…
家に帰れば静まる部屋ばかり
いつものようにソファーに座りお母さんの
置手紙を見る
[家に着いたら電話して]
携帯を出し母に連絡をするー…
「あっもしもし?」
「俺、春哉だけど」
「あ~…うんちょっと待ってて」
そう言って母の声が消える
電話の向こうで会社の人にあがりますと言って
走る足音が聞こえる
「ごめんごめん今仕事終わったからそのまま家帰るから
待ってて」
俺の返事も聞かず電話を切る
40分くらいで母が帰ってきたのが二回から分かった
「春哉座って」
母さんを見る前に目に入った人物
「え?」
「お母さん結婚しようと思うの」
整理できない頭
若い男の人が俺に頭を下げる
「向かいの会社の人で……高橋さんて言うの」
「高橋拓哉です…」
「あの…歳は?」
「えっと美和子さんと同い年です」
「若いっすね…」
俺はソファーに腰掛け母親が出した紅茶を飲む
高橋さんも緊張しているようでさっきからハンカチで
額の汗をふく