最後なのだとわかっていれば~上~

ごめん

「高橋さん…」
家に帰ると高橋さんが椅子に座っていた
「ごめん。やっぱ春哉くんが気になって…」
「母さんは?」
「さっきまで居たけど今から仕事で…」
俺は高橋さんの前に座る
「高橋さん…俺転校したくないっす」
俺は歯をくいしめる。唇から血が出るくらい
「…そうだよな。ごめんな」
「でもー…」
そう俺が言うと高橋さんは俺から目を離さない
「俺埼玉行きます」
これでよかったんだよ
「え?でも春哉くんは…」
そうだよな…?ゆず
「俺には彼女が居ます。…正直はなれる事はすげー嫌」
ゆず…言っていい?
「勿論友達とも。でも俺は母さんや高橋さんの意見に答えたい」
俺の素直なキモチ
「母さんも埼玉に行きたいはずです」
高橋さんに…いや、父親に
「俺、行きます決めました」
ごめん。
ごめんゆず…

「もしもし?雅?」
「おう…どした?」
俺はベッドに倒れる
「お願いがあんだ」
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