最後なのだとわかっていれば~上~
「あっありがとう…」
目が合った瞬間思った
巻いた髪の毛が床につき
化粧したからかな?目がとっても
強調されて居て赤い唇はふるえていた
彼女は立ち短いスカートについたゴミをはらう
「あっ後ろ向いて!」
俺は後ろを向いた彼女についたゴミをはらう
「ごめんなさいー…ありがとう」
「こいつがぶつかったから」
「まじごめん!お詫びに名前を…」
お詫びじゃねーよ
「私!?私は白村詩音」
「詩音ちゃんごめんね~」
そう言って雅は頭をさげる
「大丈夫!それじゃ…」
そう言って彼女は走って行った
「いや~綺麗な子だったアタリだな~」
そう言って雅は自分のかばんをひろう
「あれ?これ詩音ちゃんのじゃね?」
緑の生徒手帳
「俺じゃなくお前渡しといて~」
「え?何で」
「だってお前俺にはもう会いたくないだろ
ぶつかった男になんか」
「全然大丈夫だろ」
雅は一瞬手帳を見て
「いいから!明日よろしく~」
そう言って学校の坂をくだっていった
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