タイトル未定。
はじまり



「リサ! 起きなさい! 」

「ん・・・・・・はぁーい・・・・・・」


重い瞼を擦りながら階段を下りていく。
・・・・・・眠い。ていうかコレ、落ちそう・・・・・・。


「リサ、早く!! 」

「・・・・・・判ってるよ! 」


強い口調になる。
・・・・・・ただでさえ眠くて眠くてイライラしてるのに・・・・・・。
あの甲高い声がウザくて仕方が無い。
今日は、凄く憂鬱な感じで過ごしてみようかな。
なんて事を考えながらストーブの前でボーッとしていた。


「リサ・・・・・・愁君でさえもちゃんと座れてるのになんでアンタが出来ないの!! 」

「うるさいな・・・・・・」
嫌いな訳じゃない。でも。
・・・・・・素直に、なれないから。
ごめんなさい。ごめんなさい。
もっと優しく素直になれたら、なんて考えるのはもう止めた。
・・・・・・いや、あきらめたのかな。
だって、無理だったから。私には。
いつの間にか、自分が思っても無い事を、
言ってる。
やってる。
思ってる。
・・・・・・だから、“なりたい自分”を諦めた。
だって、無駄でしょう?
未だ続く甲高い声に現実に引き戻された。
私は生返事を返し、渋々と箸を手に取った。

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