タイトル未定。
「・・・・・・」
「ねぇ、ねーね」
「・・・・・・・・・・・・何」
家族の中で唯一、自身を持って大声で大好きだと言える弟。
比べられるのは嫌だけど、何だかんだで大切。
そんな弟にすら、こんな態度をとってしまう自分が嫌になる。
こんなに酷い態度をとる私にも、弟は笑顔で話しかけてくれる。
何度、この優しさに涙を流した事か。
物思いに耽っていると、私はいつの間にか完食していた。
「ご馳走様でした」
・・・・・・返事は勿論無い。
弟はテレビに夢中だ。
・・・・・・母親はいつの間にか下に行っている。
こんな寂しい食事の最後も、もう慣れた。
・・・・・・寂しいなんて、思わない。思っちゃいけない。
私は自分の部屋にむかい、身支度を済ませるとストーブの前で小説を開く。
現時刻は7:58。
本当はこんな事している暇ではないんだけど。
何となく行きたくないんだ。
皆が私を受けて入れてくれていない気がするから。
そう、私は人を信じる事が出来ない。
理癒とのあの一軒以来・・・・・・。