リクエストを基にした・【Kiss】シリーズ 『職業』・1
ちゅっ、とね♪

弾むようなキスをすると、彼の顔が真っ赤になった。

「なっ!?」

「キスしたくなっただけよ。それよりあんまり頑張り過ぎないでね? わたしへのバレンタイン、1日ぐらい遅れたって、すねたりしませんから」

「わっ分かっているよ! まったく…」

怒りながらもわたしの手をつないでくれる、優しい彼が好き。

彼を支える為に、このお店に就職したけれど…。

彼の優しさに、わたしは何かを返せているのだろうか?

いっつも与えられてばっかりな気がする。

彼の負担にはなりたくないのに…。

でもバレンタインは、なぁ。

誕生日やクリスマスに奮発しても、バレンタインはまた別のもの。

特別だから、何かしてあげたいのだけれど。
< 5 / 9 >

この作品をシェア

pagetop