星に願いを彼に愛を
「藍、こっちよ!」
「母様!兄様!ねぇ雅!離してよ!」
だが雅は僕の手を離してはくれなかった
「ねぇ雅!」
「藍!!!」
ビクッ
「貴方は私たち柊族の王子。私たちや柊様は貴方様に生きていてほしいのです。」
何故?…そうでも、何故皆で逃げない?
「私たちは良いの。柴謳様と柊様と霖様、そして藍様のお役に立てればそれで…良いの。」
なぜ僕だけが逃げる?なぜ僕は守られている?
何故僕は戦わない?
「守られるだけなんて、そんなの嫌だ。」
「藍!!!」
僕の足はあるところに向かっていた
「駄目!!そっちには人間が…!!!」
わかってる、けど嫌なんだ。
何で僕だけ守られていなきゃいけない?
何で僕だけ…
守られるだけなんて、嫌なんだ。
皆を害する殺す人間がこの森にいる。母さんの森にいる。
そう思うと人間を殺らずには済まなかった