星に願いを彼に愛を




起き上がって手首に力を込める



「何だ…脆い手錠ね」



「なっ……ええ…?!」


「仲間は呼ばせない…」



「う゛っ」


人間を殺すのは好き



あぁ、そうそう、ついでに言うと食べるのも好き




「ごちそうさま、不味かったわ」



さて、どうしようか?




「ヒック…ヒック…ゥウッ」



ん…?



あたしは鳴き声がするところへむかった




「あなた…狐の子ね?」



「えっ?」


あたしは一つの牢屋の前に立った



「人間に化けていてもあたしには負けるわね、狐ちゃん」



「お姉ちゃんは…もしかして…」



狐の子供は…まぁ化けてるから年齢はわからないけど、白い汚れたワンピースを着ていて髪の毛は金色




「…あなたは狐。ここは人のいる場所…」



「何が言いたいの?」


「逃げる?」



化け物はみんな逃がしてやろう



きっとあたしが一番化け物



だって、鬼ですもの





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