星に願いを彼に愛を




“パリンッ!!”



窓ガラスが割れたような音が聞こえたと同時に目の前に私の主、藍が現れた。



助けてくれた

嬉しかった

嗚呼、何で私また助けられたんだろう?


私が貴方を助ける側なのに…ね?



「もう、戦わなくて良い…。僕が…、殺る。」



最後の言葉に殺意が入っていたのはわかった。なんせ瞳がこれ以上ない異常な色を示している。



真っ赤… いや深紅とでも言おうか。



深い紅色に染まった藍の瞳を見るのは初めてで、藍をこうさせてしまった自分に腹が立った。


…というか、目の前の藍を怖いと思った。



自分がそうさせてしまったのに、ね?



「藍」






遠くにいかないで




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