星に願いを彼に愛を
「藍…」
何度呼んでもきっと貴方は私に振り向いてくれない。
パッと隣を見てみると、あの化け狐はいなくなっていた。
「弱虫な狐」
それより藍を止めなきゃ…
藍を…!
「…まだ後ろに居たのね?」
「静樹様のコレクションを傷付けたくないが…妖怪だ、仕方ないだろう?」
それ、どういう意味よ
「う゛っ…あ!」
お腹を思いっきり殴られたし、首に注射を打ったみたいだ…だが。
「ふっふっ。これで給料上がるな♪」
「その夢、儚く散りゆく華に成れ」
「気絶しないのか?!」
毒入りの注射を打ったみたいだけれど…残念。
私はその程度じゃ霞めもしないのよ。
だって 妖怪ですもの…
「さようなら、人間さん」