星に願いを彼に愛を
「母…様…?」
何が起きたのかわかならなかった
「ラン…ここにいてはいけません。人間が柊を潰してしまう…」
母様は鬼の姿になっていた
金色の髪の毛は美しくたなびき白い素肌はかえり血を浴びていた。眉の上には二本の赤い角(ツノ)。爪は赤く長い。
「母…様ぁ…」
「お前は逃げるのです。柴謳様はもう…」
目の前で倒れている“人間”を見る
“ガサガサッ”
その音と同時に…
「母様!藍!」
「霖(リン)!」 「兄様!」
草むらから出てきたのは鬼の姿をしていた霖(兄様)だった
「あぁ…赤くなるまでやってしまったのね…」
兄様の美しい金色の髪の毛は赤に染まっていた
「父様はもう…これ以上やったら駄目だと、柊森から出るぞとのことです」
「………森をなくすことになるなんてね」
「母様…」
この森は満月の日には美しいほどに輝く
それはまるで…母様のように