かえるとねこ
とりさんはその様子を
木の上からじっと見つめていました。

ねこさんを追いかけて、
とりさんもずっとずっとついて行きます。

ねこさんはすっかりしょんぼりしてしまって
途中で休み、休み、自分の家に向かって、
トボトボトボトボ、歩いて行きました。

「あっ」

ねこさんが、いつもの調子で
狭い道をくぐり抜けようとした時、

ねこさんの首にかかっていたかえるさんの
葉っぱが、何かに引っかかって
とれてしまいました。

かえるさんは葉っぱから落ち、
地面にぺったり背中をつけて、
あお向いてしまいました。

そこへすかさず、
さっきのとりさんが舞い降りて来て、
あっと言う間にかえるさんを
空へさらって行ってしまいました。

「かえるさん!!
かえるさんを返せーーーー!!」

ねこさんはとりさんを追って、
ずっとずっと追って、追いながらずっと、

とりさんのことが憎くて憎くて、
憎くて憎くて、
たまらなくなっていきました。
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