かえるとねこ
パサッ

とりさんが力尽きるように倒れました。

とりさんの羽はもうボロボロで
背中からは血が流れています。

「おかあさん、おかあさん」

ひなどりさんは
何度も何度もとりさんを呼びました。

ひなどりさんがそっととりさんに触れると、
静かに、翼が骨ごととれて、
パタリと地面に落ちました。

ひなどりさんはあまりの衝撃に、
立ちすくんでしまいました。

「とりさん、とりさん・・・」

白いねこさんが
とりさんに駆け寄って呼びかけました。

「とりさん?ねえ、とりさん・・・」

「ああ・・・、わたしのこは・・・、
かわいいわたしのこは・・・?」

「無事だよ。
とりさんが守ったから無事なんだよ」

「・・・よかった・・・。
ねこさん、ありがとう・・・」

「何言ってるの。とりさんがひなどりさんを
抱きしめて守ったんじゃないか」
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