かえるとねこ
「こいつ、去勢されてるぜ?飼い猫か?」

「ほっとけよ。それよりも、なあ、
鷺って、確か食えるんじゃなかったか?
本か何かで見た気がするんだよ。
どうする?これも持ってっちゃうか?」

「そうだな。猟の手間がはぶけていいや。
少々みてくれは悪いが、ごった煮だもん、
切り刻んで入れちゃえば、分かんねえよ」

「食くっちまえば、味は一緒だしな。
よし、持って行こう」

一匹のにんげんさんが、とりさんを持ち上げ
持っていた大きなかごの中に
入れてしまいました。

にんげんさんの手から解放されたねこさんは
それを見て、「なにをするんだ!」と
叫ぼうとしましたが、

とりさんが入ったかごの中身に気づくと、
がくぜんとして声が出なくなり、

ガクンと、その場に
へたりこんでしまいました。

にんげんさんが持っていたかごの中には、
さまざまな動物の死体が、

折りかさなってグニャグニャになるほど、
たくさんたくさん入っていました。
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