かえるとねこ
ひなどりさんは、
大事に大事に隠しておいた、
ねこさんの死体を引き出して来て、
運ぼうとしましたが、

もうねこさんの体は、
半分くらいなくなってしまっていました。

それでも、約束だからと、
ひなどりさんは、残ったねこさんの体を、
大きな葉っぱに乗せて、
かえるさんがいた池まで運びました。


「さあ、着いたよ。
ねこさん、ありがとう。
ほんとうにありがとう」


ひなどりさんは、くちばしで
ねこさんの死体を池の中に押し入れました。

ねこさんの死体は、
葉っぱごと、池に沈んで行きました。

ひなどりさんは、その様子を、
そのままじっと見つめていました。
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