かえるとねこ
ねこさんは黒い生き物を
じーっとを見つめました。

「かわいいね!でもかえるさんに
ちっとも似ていないよ?」

「ねこさんのこどもは
ねこさんに似ているの?」

「ぼくのこども?」

「あれ?ねこさん、こどもいないの?」

「いないよ。だってぼくまだこどもだもん」

「ふふっ。ねこさんはこどもじゃないよ」

「えー?どうして?」

「どうしてって、
そんなこと当たり前でしょ?」

「えー・・・そうかなあ?」

「そうよ。ふふっ。へんなの」

「えへへ。それで、どうしてかえるさんの
こどもはかえるさんに似ていないの?」

「わからないよ。でもかわいいでしょ。
おたまじゃくしっていうのよ」

「へえー。そうなんだ。
おたまじゃくしさん、はじめまして」

「・・・・・」

「あれー?お話できないの?」

「まだ小さいからね。大きくなったら
わたしと同じ緑色のかえるになるし、
ちゃんとお話もできるようになるよ」

「ふうーん。そっか。
じゃあ大きくなるのが楽しみだね」

「そうだね」

ねこさんとかえるさんは、
おたまじゃくしさんの話をしながら、
その日も楽しく遊びました。
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