地味子の秘密 其の参 VSワガママ姫サマ
電話を切り、教室に戻るとまたもや柚莉がニヤニヤしていた。



「ラブラブ長電話でしたねぇ〜」

「そんなに話してたっけ?」



腕時計を見ると、15分ちょっと陸と話してたみたいだ。



「15分は、杏樹には充分長電話でしょ?」

「まぁ〜……そうですね」


いつも…電話もメールもあんまりしないしね。

15分は、あたしにとっては長電話に入る。




「彼、何か用事だったの?」

「あー…ちょっと忙しいから、A組までお弁当箱を取りに行ってくれだって」

「毎日、お弁当作ってるの?」

「あれ?言ってなかったっけ?…1年の冬くらいから学園に来る日は、大体作ってたよ」



携帯をブレザーのポケットになおしながら言った。
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