地味子の秘密 其の参 VSワガママ姫サマ
一度目を閉じ、深呼吸をしようとした瞬間…



《なら…勝負するか?》

《は!?》

《次の中間テスト、勝った方の言うことを聞く。どうだ?俺が負けたら、何でも我が儘聞いてやるよ》


ニヤッとあたしだけにわかるように笑った。



一瞬、ポカンとなるが………


《やる。あたしが勝ったら、王子様のコスプレしてよ?》


企むように笑い返す。




「貴方達…何の会話してるの?」

「「えっ?」」


陸と二人でハモり…先生の方を見た。



げっ…!!

忘れてた……!!!!



「神崎さん…陸様と親しいの?」

「滝本君って……神崎さんと仲良いんだ……」

「先輩…………?」




クラス中……教室にいる新入生…


全員があたし達を凝視していた。
< 192 / 655 >

この作品をシェア

pagetop