地味子の秘密 其の参 VSワガママ姫サマ
「昼はホテルの傍にあるビーチで自由行動です。わりと暖かいので、全員水着を持って来るように」
男子生徒全員の視線が、教室窓際の後方へ向けられる。
「海入れるんだって杏樹!!」
「やったね!一緒に買い物行こうよ♪」
「今年はどんな水着にする?」
「………地味なので!!」
「却下。あの人をノックアウトするくらいのを買いなさい」
「えぇ!?ムリッ!!柚莉こそ買いなよ!!」
「私は買うもん」
耳を澄まして、二人の会話を聞いていた皆さん。
「やべぇ……楽しみ増えた」
「ピンクとかいいな……」
「早く来いっ…合宿…!!」
キラキラとした目で、合宿を待ちわびていた。