地味子の秘密 其の参 VSワガママ姫サマ
あんまりブリブリしたのは似合わないし、まず着れない。
「旅行の方がまだ可愛かった!!」
「そりゃ……陸がいたからね」
彼氏の前では、もうちょっと可愛くいたいじゃない?
普段着ない服を頑張って着ましたからね…。
今回は、学年全員いるから…絶対に着ない。
クラスで点呼をして、バスに乗り込む。
「ちゃんとあの水着持って来たよね?」
「一応……でもあたし海には行かないかも」
「なんで?」
「……今、かなり眠たい。ホテルでお昼寝しとくね。バーベキューのために♪」
大きな欠伸を手で隠した。
「アンタって子は……全く……」
「?????」
呆れ返った表情であたしを見る柚莉…。
まるで『滝本君が可哀相…』みたいな。