地味子の秘密 其の参 VSワガママ姫サマ
――陸Side――


「杏〜…?どこだ〜?」


風呂から上がって来たら、杏が見当たらない。

さっきまではいたのに…どこ行ったんだよ。



まさか………。





首に掛けたタオルで頭を拭きながら、ベッドルームの扉を開けた。




「いた…………」



さっきまで寝てたくせに、もうスヤスヤと眠っている。

近付くと…規則正しい寝息が聞こえた。



「これだけ寝るから、カラダの成長は良いのか?」

「ZZZzz………」


あーあ…髪の毛濡れたままだし。風邪引くだろーが…。



「杏。ちょっと起きろ」

「ん〜……」

手を引っ張り、ドライヤーを持ってベッドに座る。


まだウトウト中の杏ちゃん。

また寝そうだな…。
< 303 / 655 >

この作品をシェア

pagetop