地味子の秘密 其の参 VSワガママ姫サマ
しくしく泣き続ける杏を抱きしめて、髪を撫でる。



ある意味、今日はイチャつきまくりだな?

昼間から、抱きしめてばっか(笑)


笑っては泣いて…泣いては笑って。

………忙しい杏ちゃんだ。




指先で優しく雫を拭い取る。



「そろそろ泣き止もうか?」

「…………ん……」

「頷く割には、涙止まってませんけど?」

「………すみましぇん…」


ゴシゴシと目を自分で擦る。


「なんでもかんでも…自分のせいだとか思うな。本当に杏が悪い時しか、謝んじゃねぇよ」



じゃなきゃ……精神が壊れる。

そんなのさせたくない。

というか…させない。



「わかりましたか?杏ちゃん?」

「はい…………」



コクンと頷いたのを見て、頭を撫でた。
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