地味子の秘密 其の参 VSワガママ姫サマ
*第六章*
†毎晩の悪夢
――陸Side――
とある一軒家――…。
外側を囲むように回る炎…。
火は高く燃え上がり…窓ガラスが次々と割れていく。
一階全体に炎が広がり、二階も炎に包まれつつある。
その中で、眠るように息絶えている女の子。
長い黒髪……白い肌……整った顔立ちで……誰が見ても、綺麗な女の子。
真っ白な服には、赤い血がこびりついていて……細い首のけい動脈が鋭利な刃物で切られている。
『杏…ッ……』
呼び掛けても、ピクリとも反応しない。
『杏ッ……起きろって……』
さくらんぼ色だった唇は、色を失い……青紫色。
動かない手が握りしめているのは
自分が彼女に贈った…羽根のネックレス。
とある一軒家――…。
外側を囲むように回る炎…。
火は高く燃え上がり…窓ガラスが次々と割れていく。
一階全体に炎が広がり、二階も炎に包まれつつある。
その中で、眠るように息絶えている女の子。
長い黒髪……白い肌……整った顔立ちで……誰が見ても、綺麗な女の子。
真っ白な服には、赤い血がこびりついていて……細い首のけい動脈が鋭利な刃物で切られている。
『杏…ッ……』
呼び掛けても、ピクリとも反応しない。
『杏ッ……起きろって……』
さくらんぼ色だった唇は、色を失い……青紫色。
動かない手が握りしめているのは
自分が彼女に贈った…羽根のネックレス。