地味子の秘密 其の参 VSワガママ姫サマ
杏が夏休みの課題でわからないところがあると言うので、久々の勉強会になった。


「教科は?」

「生物……」


テーブルの上に教科書と課題のプリントを広げる。


「あぁ……これか」

「うん」


ソファーに座り、足の間に杏を入れた。

胸の下辺りに腕を回して、抱きしめながら教えていく。


「これが……これと……」

「フムフム………」





数分後―――…。



「わかった!……陸って教えるの天才!!丁寧でわかりやすいし、学校の先生になれば?」



……教え方が丁寧なのも、わかりやすくするのも、杏が相手だから。

他の女達には、ここまでやらねぇよ。



「あっ…でも、先生になったら…女子高生にモテちゃうよねぇ?
それはやっぱりヤダから、先生にはならなくて良いね?」
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