地味子の秘密 其の参 VSワガママ姫サマ

ある日の昼休み…。


バタバタと陸とお弁当を食べて、教室に戻って練習。


最近は二人きりになることもないし…ひざ枕タイムもない。



おかげで、休日は一日中べったりだけどね。




少し広めのホールに行き、オタク君の指導を受けながら練習をする。




その時


「神崎杏樹いますの?」


ホールの扉を開けて、あの妃芽お嬢様が中へ入って来た。

クラスの女の子達は黙ってその場を見る。



「……早く陸さんと別れて下さらない?わたくしは、陸さんの正式な婚約者なんですのよ?貴女みたいな一般庶民の女とは、家柄も財産も違いますの。陸さんのためにも、さっさと別れて下さいね?」



あたしの前までやって来て、一気に喋った。
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