地味子の秘密 其の参 VSワガママ姫サマ
しかしながら、立っていたのは陸だけではなく…。


「なんで女の子達まで連れて来るのよ……」


後ろでたくさんの女の子達が、陸のことを見つめていた。



「知らねぇし。勝手について来たんだろ……ほら」


チラッと目線を投げ掛けただけですぐに振り返ると、あたしにジュースの入った紙パックを差し出す。



ジュース買いに行ってくれてたんだ…。


「冷たいものでも飲めば、少しはすっきりするだろ?」

「ありがとう………」


お礼を言って受け取り、ちびちびと飲む。

冷たいアップルジュースが喉を通り、口の中にある気持ち悪さを少し吹き飛ばしてくれた。



陸があたしの隣に腰を下ろして聞いてくる。


「…杏ちゃんさぁ、俺のことなんだと思ってるわけ?」
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