地味子の秘密 其の参 VSワガママ姫サマ
*第九章*
†決められた宿命
――滝本家のお手伝いさんSide―
「陸様?お夕飯の支度が調いましたよ?」
「………いらねーから」
「ですが、今日もまた丸一日何も口にされてないでしょう?」
「………悪い。食欲ねーんだ」
今日で丸一週間……。
溺愛していた杏樹様が亡くなられて、葬儀が行われてから丸一週間。
―――陸様が何も口にされない。
使用人全員で、陸様の好物を作ったりしているが―…一口も食べては下さらない。
お好きだったコーヒーさえ、お部屋までお持ちしても口をつけることはなかった。
学園と会社には行かれてるようだけど……
杏樹様がいらした時のような笑顔はどこかへと消えてしまった。
使用人全員がそのことで胸を痛めている。
「陸様?お夕飯の支度が調いましたよ?」
「………いらねーから」
「ですが、今日もまた丸一日何も口にされてないでしょう?」
「………悪い。食欲ねーんだ」
今日で丸一週間……。
溺愛していた杏樹様が亡くなられて、葬儀が行われてから丸一週間。
―――陸様が何も口にされない。
使用人全員で、陸様の好物を作ったりしているが―…一口も食べては下さらない。
お好きだったコーヒーさえ、お部屋までお持ちしても口をつけることはなかった。
学園と会社には行かれてるようだけど……
杏樹様がいらした時のような笑顔はどこかへと消えてしまった。
使用人全員がそのことで胸を痛めている。