地味子の秘密 其の参 VSワガママ姫サマ
その時のことを思い出すと、思わず笑みがこぼれる。


「………滝本様。こちらでお待ち下さい。すぐに楠が参りますので」



メイドの彼女に一瞬、変なものを見る目で見られたが、すぐに気を取り直して広い応接間へと案内した。



「失礼いたします」

俺達家族に会釈をするとどこかへと姿を消す。





数分後……



「お待たせいたしました」

「申し訳ありません、支度に時間がかかりまして……」

「陸さんにお見せするのが恥ずかしくて………//////」



さっきのメイドが、楠社長と妃芽お嬢様を応接間へ連れてきた。


楠は………ピンクの振袖を着ている。


髪を結い上げてキレイに化粧をしているが……和服姿の杏には到底敵わない。
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