地味子の秘密 其の参 VSワガママ姫サマ
そして呟く。



「そろそろ戻りますか。…………“肌”解除」




言った途端…小麦色だった肌の色が、白玉のような真っ白できめ細かい肌へと変わった。



「えっ………?」


「“体型”解除」


ガリガリに細い体だったのに、胸元だけ豊かに膨らみ出す。




「“声”解除」


「………ッッ……!?」


聞き覚えのあるものへと変わった。



「………暑かった……」


そういいながら…濃いブラウン色のボブの髪をくしゃくしゃに触り


――――スルリと取った。

綺麗な黒髪がウィッグの中から落ちてくる。




会場中が彼女の変わりように息を呑んだ。
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