地味子の秘密 其の参 VSワガママ姫サマ

呆気に取られていると…。




ガッシャーンッ―――!!



さっきより数倍大きな音が会場中に響き渡る。





「………なんでわたくしの邪魔をするの………大人しい別れていれば良いものを………」




テーブルの端に活けてあった大きな花瓶をお嬢様が床にたたき落として割った。


ゆっくりと…破片の散らばる床にしゃがみ込む。



「何する気………？」



妃芽お嬢様の行動が読めず、祥お父様をはじめ全員が不思議そうな表情で彼女を見つめていた。




「……あの時死に損なったなら、今死ねば良いわ……わたくしが見届けてあげる」



カシャン……




ゆっくりとその場に立ち上がると

ふらふらとした状態でこちらを振り返った。




「………え……ウソ……！」